小説「爛れた闇」感想
- 2013/04/22
- 03:16

「爛れた闇」
(「爛れた闇の帝国」が文庫化により改題)
飴村行 著
【あらすじ】
男は 気がついたらコンクリート製の部屋で
両手両足を手枷で固定された状態で立っていた。
日本兵であること以外は記憶がおぼろげであった。
【感想】
飴村行、初 非粘膜 作品。
なので趣も少し違います。
グロさ控えめです。
ホラー色のあるミステリ作品と言ったところか。
面白かったー!!傑作!!
面白さは粘膜シリーズと比べても「蜥蜴」「人間」の次くらいに行きそう。
「自分はどんな失態を犯した為に拷問されているのか」という、
戦時中の兵士の話と
母親の恋愛相手に困惑する
高校生の話(1989年)
が
交互に進むストーリー。
全く先が読めません!
(一部の展開はフラグがビンビンに立っている為予想できますが)
先が読めない&話が面白い&卓越した文章力&嫌~な展開
グイグイ引きこまれました。
最終的には
伏線が回収され
全ての謎が解けます!!ほぼ全て!
後半部分で「続き読むの明日でいいや」となる人はいないでしょう。
ラスト数行の後味も最高!
(この後味が 良いのか悪いのかは人それぞれ)
グロさは少ないが
腐った人格の人間がたくさん出てくる作品。
ある意味グロ描写。不快描写注意!
個人的には
もう少し続きがあって欲しかったかなー。